K・Y(70代男性)ご職業:無職
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- 私は長年、片付けができずにいました。最初は「また今度やろう」という小さな先延ばしだったのですが、それが積み重なり、気がつけば自宅はごみで埋め尽くされていました。玄関から部屋に入ることすら困難になり、いわゆる「ごみ屋敷」と呼ばれる状態になってしまっていたのです。
どうしてこうなってしまったのか、自分でもよくわかりません。仕事のストレスや体調の変化、一人暮らしの孤独感など、いろいろな要因が重なっていたのだと思います。「片付けなければ」という気持ちはあっても、山のように積み上がったごみを前にすると、どこから手をつければいいのかわからず、途方に暮れるばかりでした。そうして見て見ぬふりを続けるうちに、状況はどんどん悪化していきました。
近隣の皆様への深い後悔
自分の生活が破綻していくだけでなく、近隣の皆様にも多大なご迷惑をおかけしてしまいました。悪臭が漂い、害虫が発生し、景観も著しく損なわれていたと思います。ご近所の方々が私の家の前を通るたびに顔をしかめている姿を見るのは、本当につらいものでした。
「申し訳ない」という気持ちはあっても、どうすることもできない自分が情けなく、ますます人と会うことを避けるようになりました。地域の行事にも参加できず、孤立は深まるばかり。このままではいけないとわかっていながら、一人ではどうにもならない状況に追い込まれていたのです。
支援につながったきっかけ
そんな私に転機が訪れたのは、地域包括支援センターに相談したことがきっかけでした。勇気を出して連絡したところ、親身に話を聞いていただき、磐田市役所の「くらしと仕事相談センター」も紹介していただきました。
複数の機関が連携して私の問題に向き合ってくださる中で、富士ヶ丘サービスの大石さんをご紹介いただいたのです。住まいの問題を専門的に扱っている方がいると聞き、「もしかしたら、この状況から抜け出せるかもしれない」と、初めて希望の光が見えた瞬間でした。
担当スタッフより
今回のお客様との出会いは、地域包括支援センターと磐田市役所の「くらしと仕事相談センター」からのご紹介でした。「ごみ屋敷状態になってしまった自宅があり、ご本人も生活に困っている」というご連絡をいただいたのです。
初めてお会いしたとき、お客様はとても不安そうな表情をされていました。長年住み慣れた家がそのような状態になってしまったこと、近隣の方々にご迷惑をかけてしまったこと、そしてこれからどうなるのかわからないという恐怖。さまざまな思いを抱えていらっしゃることが、ひと目でわかりました。
私がまず心がけたのは、お客様のお話をじっくりとお聞きすることでした。ごみ屋敷になってしまった背景には、必ずその方なりの事情や経緯があります。それを理解せずに、ただ「売却しましょう」「引っ越しましょう」と進めても、本当の意味での解決にはなりません。お客様は最初、ご自身の状況を話すことに躊躇されていました。しかし、少しずつ信頼関係を築く中で、これまでのご苦労や孤独感、そして「なんとかしたい」という切実な思いを打ち明けてくださいました。
不動産売却の実務としては、通常の物件とは異なる難しさがありました。しかし、私たち富士ヶ丘サービスは、こうした複雑な事情を抱えた物件の取り扱い経験があります。一つひとつの課題を整理し、お客様にご納得いただきながら手続きを進めました。売却後の住まいについては、弊社が運営するセーフティネット専用住宅をご提案しました。住まいに困難を抱える方のための住宅であり、お客様にも安心して新生活をスタートしていただけると考えたからです。
お客様が新しい住まいで穏やかに暮らしていらっしゃる姿を見ると、この仕事をしていて本当によかったと感じます。不動産の仕事は、単なる物件の売買ではありません。その方の人生の大きな転機に関わる、責任ある仕事だと思っています。住まいの問題でお困りの方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。行政機関や支援団体とも連携しながら、お一人おひとりに寄り添った解決策を一緒に考えてまいります。
- 大石さんとの出会い
- 正直なところ、最初は不安でいっぱいでした。こんなひどい状態の家を他人に見せることへの恥ずかしさ、これからどうなるのかという漠然とした恐怖、そして「こんな自分を助けてくれる人なんているのだろうか」という諦めの気持ち。さまざまな感情が入り混じっていました。
しかし、大石さんは私の話を否定することなく、最後まで親身に聞いてくださいました。ごみ屋敷になってしまった経緯も、近隣に迷惑をかけてしまった罪悪感も、これからの生活への不安も、すべてを受け止めてくださったのです。
「大丈夫ですよ。一緒に解決していきましょう」
その言葉を聞いたとき、張り詰めていた気持ちがふっと楽になり、涙が出そうになりました。長い間、誰にも相談できずに一人で抱え込んでいた重荷を、ようやく下ろすことができたような気がしました。
具体的なサポートの数々
大石さんは、一つひとつ丁寧に今後の道筋を示してくださいました。もう暮らすことができなくなっていた自宅をどうするか、売却するとしたらどのような手続きが必要か、その後の住まいはどうするか。私一人では到底考えられなかったことを、具体的な計画として提案してくださったのです。
ごみ屋敷となった自宅の売却手続きは、想像以上に複雑なものでした。しかし、大石さんは不動産の専門知識を活かしながら、私が理解できるように噛み砕いて説明してくださいました。わからないことがあれば何度でも質問に答えてくださり、不安なときには励ましの言葉をかけてくださいました。
売却が完了した後も、サポートは続きました。新しい住まいの確保という、これもまた大きな課題が残っていたからです。私のような状況の人間が、簡単に住む場所を見つけられるとは思えませんでした。しかし、大石さんは富士ヶ丘サービスが運営するセーフティネット専用住宅を紹介してくださいました。
- 新しい生活のスタート
- 引っ越しの日、新しい部屋に足を踏み入れたときの感動は、今でも忘れられません。清潔で、明るくて、きちんと整った空間。当たり前のことかもしれませんが、長い間そういう環境から遠ざかっていた私にとっては、まるで別世界のようでした。
「ここで、やり直せるんだ」
そう思ったとき、自然と涙がこぼれました。あのごみに埋もれた暗い部屋で、一人きりで絶望していた日々が嘘のようです。
現在は、セーフティネット専用住宅で穏やかな毎日を過ごしています。毎朝、きれいな部屋で目覚めることができる幸せ。窓を開けて新鮮な空気を吸い込む喜び。そんな小さなことが、こんなにもありがたいものだとは知りませんでした。
感謝の気持ちを込めて
あの頃の自分には、今の生活は想像もできませんでした。ごみ屋敷から抜け出すことなど不可能だと思っていましたし、まして新しい場所で人生をやり直せるなんて、夢にも思っていませんでした。
それが実現できたのは、大石さんをはじめ、地域包括支援センターや「くらしと仕事相談センター」の皆様のおかげです。一人では絶対に乗り越えられなかった壁を、多くの方々の支えによって越えることができました。
同じような状況で苦しんでいる方がいらっしゃったら、どうか一人で抱え込まないでほしいと思います。私も最初は相談することすら怖かったのですが、勇気を出して助けを求めたことで、人生が大きく変わりました。
大石さん、そして関係者の皆様、本当にありがとうございました。いただいたご恩を忘れず、これからは地域の一員として、迷惑をかけない生活を送っていきたいと思います。




















