この記事の要点
Q. 造成地の建売を買う前に何を確認すればいい?
A. 規制区域の指定だけでは、個別の土地の盛土の有無や安全性は分かりません。契約前に造成履歴、工事の資料、擁壁や排水の管理範囲を売主・仲介会社へ確認し、不明点は県や専門家へ相談します。

1. 規制区域に入っているだけでは、土地の状態は分からない
袋井市で建売住宅を探すとき、建物の間取りと同じように、土地がどのように造られたかも確認したいところです。坂の途中や隣地との高低差がある場所では、盛土や切土、擁壁(ようへき)の有無が気になる方もいるでしょう。
袋井市は2025年5月26日から、宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく宅地造成等工事規制区域が指定されたと案内しています。静岡県は、静岡市・浜松市を除く県全域を規制区域に指定したと説明しています。対象となる工事では、その規模や時期などに応じて許可や届出が必要になります。詳しい条件は個別に確認してください。
区域に入ることと、その区画に盛土があることは別です。区域の地図だけで、盛土の有無や安全性は判断できません。反対に、区域の名前だけを見て購入を避ける必要があるとも言えません。地図は調べる入口として使い、個別の区画について資料と現地を照らし合わせます。
制度が広い範囲の工事を確認する仕組みになった点は、買う側にとって説明を求めるきっかけになります。一方で、区域図だけでは家の下の状況まで分かりません。私は、規制の名前を覚えるより、誰に何を聞き、どの資料を受け取るかを先に決める方が役立つと考えます。
2. 見学では高低差と水の通り道を記録する
造成地を見る最初の目的は、その場で安全と判定することではなく、説明を受けるための質問を集めることです。道路と敷地、敷地と隣家の高さを見比べ、土を支える壁があれば、どこからどこまで続いているかを確認します。
駐車場の床や玄関までの段差、側溝の位置、雨水が流れそうな方向も見ておきましょう。見えた範囲を写真やメモに残し、「この壁は誰が管理しますか」「雨水はどこへ流しますか」と尋ねます。隣地側から見なければ分からない箇所もありますが、許可なく立ち入らず、担当者に案内を依頼してください。
壁の表面だけを見て、施工や地盤の良し悪しを判断することはできません。私は、きれいな外観だけで安心することにも、表面の変色だけで危険と決めることにも迷いがあります。気になる箇所は位置を具体的に示し、必要に応じて専門家の確認につなげます。

周辺を歩くときは、地域別の地図で候補地の位置を整理し、道路や周囲の高低差を現地で見ます。地図だけで地盤を判断しないことが前提です。袋井市の新築住宅一覧で候補を比較するときも、区画ごとに同じ項目を聞くと違いを整理できます。
3. 契約前に、造成の資料を売主・仲介会社へ頼む
購入を決める前に、物件の売主または仲介会社へ、土地の造成時期、盛土・切土の有無、造成の範囲を尋ねます。分かる範囲の図面や工事に関する資料があれば見せてもらい、いつ、誰から受け取った情報かも控えます。
| 確認したいこと | 依頼する内容 |
|---|---|
| 土地の履歴 | 造成前後の高さや、盛土・切土の範囲が分かる資料 |
| 工事の手続き | 必要な工事だった場合の許可・届出・検査に関する資料 |
| 壁や排水 | 擁壁と排水施設の位置、所有者・管理者、維持管理の範囲 |
| 不明点 | 資料の有無、回答できる人、追加確認に必要な時間 |
工事の時期や内容によって適用されるルールや残っている資料は異なります。資料名がそろわないだけで直ちに不適合と決めつけず、いつの工事について何が分かり、何が分からないかを分けましょう。新しい制度の開始前に完成した工事に、開始後の手続きを一律に当てはめることもできません。
重要事項説明書や契約書に記載があるかも確認します。ただし、説明書の欄に載っていないことだけで、土地の状態が確定するわけではありません。説明の根拠となる資料を尋ね、回答を家族が見返せる形で残します。内容が難しければ、その場で結論を出さず、専門家に読んでもらう時間を相談してください。
4. 答えがそろわないときは、期限と確認先を決める
売主や仲介会社から資料を受け取れない場合は、「存在しない」のか「今は手元にない」のか「確認中」なのかを分けて聞きます。書類が古い、作成者が分からない、区画と図面の対応が不明な場合も、分からない点として残します。
静岡県は規制区域や工事の手続きについて案内しています。袋井市の案内から県の窓口を確認し、所在地と工事時期、分かっている造成内容を整理して相談しましょう。行政がどの資料を保有し、閲覧できるかは案件によって異なります。窓口に問い合わせる前に、売主や仲介会社から地番などを確認しておくと話が進めやすくなります。
資料を取り寄せる時間や、専門家へ相談する費用がかかる可能性もあります。私は、購入後の対応を考える前に、契約までに確認できることと、確認できないまま残ることを家族で共有したいと思います。回答の予定日を聞き、期限に間に合わない場合の扱いは、申込みや契約の前に仲介会社へ確認してください。
大石のひとこと
土地の話は、心配の大きさより段取りで考えます。分からない点を紙に書き、誰がいつ答えるかを決める。それでも判断できなければ、資料がそろうまで決めない選択を残します。
5. 引き渡し後の管理まで見ておく
擁壁や排水施設がある場合、購入後に誰が点検し、修繕が必要になったとき誰に相談するのかは、位置と所有関係によって変わります。隣地との境界付近の施設なら、自分の敷地内にあると見た目だけで決めず、売主・仲介会社へ図面とともに確認します。
工事資料や説明を受けた記録は、購入後も家族が分かる場所に保管します。将来、外構の変更を考える際にも、既存の壁や排水の位置を確認する材料になります。工事の可否や手続きは条件で異なるため、施工前に県や専門家へ相談してください。
候補を広げるときは新築分譲住宅の地域別情報も使えます。現地や資料について質問を整理したいときは、富士ヶ丘サービスの問い合わせ窓口でも承ります。購入を急ぐ必要はありません。
6. よくある質問
Q. 規制区域内の建売は、盛土の上に建っていますか?
A. 区域内という情報だけでは分かりません。静岡県の指定は広い範囲に及びます。個別の区画の造成履歴や図面を売主・仲介会社へ確認してください。
Q. 許可に関する書類が見つからないときは購入できませんか?
A. 書類が手元にない理由や、工事時期・規模によって必要な手続きは異なります。直ちに結論を出さず、確認できる資料と確認先を整理し、必要に応じて県や専門家へ相談してください。
Q. 擁壁の修繕は購入者の負担ですか?
A. 壁の所有関係や契約条件などによって異なります。位置と管理範囲を図面や契約資料で確認し、隣地との関係を含め、判断が難しければ専門家に相談してください。
制度の適用や個別の条件は物件ごとに変わります。登記・税務・住宅ローンなど個別の判断は、金融機関・税務署・各専門家に確認してください。
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この記事を書いた人
静岡県知事(2)第14083号/公益社団法人 全日本不動産協会・不動産保証協会 会員。事務所は静岡県磐田市見付5789番地1、駐車場から直接入れます。
出典・参考
- 袋井市 宅地造成及び特定盛土等規制法について:https://www.city.fukuroi.shizuoka.jp/soshiki/53/1/3/10240.html(確認日 2026-10-30)
- 静岡県 盛土規制法について:https://www.pref.shizuoka.jp/machizukuri/tochiriyou/1041004/1052933.html(確認日 2026-10-30)
本記事は2026年10月30日時点の情報をもとに、一般的な考え方を説明しています。制度・金利・税の適用は個別の条件で変わります。最終的な判断は、金融機関・税務署・各専門家にご確認ください。















