この記事の要点
Q. 磐田市で空き家になった実家、空き家バンクや補助金って使えるの?どこに相談すればいい?
A. 磐田市には「空き家バンク」や、購入後のリフォーム費などを支援する「既存住宅取得等事業費補助金」があり、空き家の活用・売却の後押しになります。ただし、どの制度がご家庭に合うかは、介護費用や相続の見通しとあわせて考える必要があります。磐田市・袋井市では、介護施設の運営から不動産事業を始めた富士ヶ丘サービスのような「介護×不動産」専門の会社に相談するという選択肢があります。
親御さんが施設に入られたあと、誰も住まなくなった実家。「いつか片づけよう」と思いながら、固定資産税の通知だけが毎年届く――。磐田市・袋井市で、そんなご家庭は決して少なくありません。実は磐田市には、空き家の活用や売却を後押しするための公的な仕組みがいくつも用意されています。今回は「空き家バンク」と「補助金制度」を中心に、制度のしくみと、上手な使いどころを、できるだけやさしくご説明します。
磐田市の空き家は、いま約1,880棟
まず、磐田市の空き家がどれくらいあるのかを見てみましょう。磐田市の広報によると、市内には約1,880棟の空き家と、約43,000筆の所有者不明土地があるとされています。空き家の数は平成20年の約1,770棟から、平成30年には約1,880棟へと、ゆるやかに増えてきました。
数字だけ見ると「他人ごと」のように感じるかもしれません。けれども、その一棟一棟の背後には、親の介護、施設への入居、相続――といった、ごく身近な事情があります。誰かが意図して空き家を増やしているわけではなく、「気づいたら実家が空いていた」というのが実情なのです。
磐田市は令和6年度に「空き家おこしプロジェクト」を立ち上げ、民間事業者と連携して空き家の所有者へ査定結果をお知らせする取り組みなども進めています。行政だけ、民間だけ、ではなく、両者が手を組んで空き家に向き合う流れが生まれています。
磐田市は、令和5年度に静岡県司法書士会・静岡県土地家屋調査士会・遠州空き家対策ネットワークと連携協定を結ぶなど、専門職や地域団体を巻き込んだ体制づくりも進めています。背景には、令和6年4月から相続登記が義務化されたという大きな制度変更もあります。相続した実家の名義をそのままにしておくと、いざ売ろうとしたときに手続きが進まないだけでなく、過料の対象になる可能性も出てきました。「空き家をどうするか」と「名義をどうするか」は、もはや切り離せないテーマになっているのです。だからこそ、空き家バンクや補助金といった「活用・売却の制度」と、相続登記という「権利の整理」を、同じタイミングで考え始めることに意味があります。
「空き家バンク」とは何か
磐田市空き家バンクは、令和3年4月1日に開設された、市内の空き家情報を集めて公開する仕組みです。市のホームページ上で、地域・価格・写真つきで物件が紹介されており、買いたい人と売りたい人をつなぐ「掲示板」のような役割を果たしています。
所有者にとってのメリット
空き家バンクに載せること自体に費用はかかりません。市の公式サイトという信頼性の高い場所で物件が紹介されるため、「この家を売りたい・貸したい」という意思を、地域に向けて静かに発信できます。実際の登録物件には、見付・合代島・城之崎・国府台など、市内各地の住宅が並んでいます。
注意しておきたいこと
一方で、空き家バンクは「情報を載せる場所」であって、売買そのものを保証する仕組みではありません。掲載されているのは不動産事業者からの情報で、実際の交渉や契約は、各事業者と直接行うことになります。また、登録できるのは市内の一戸建てで、新築でないこと、現に居住していないことなどの条件があります。「載せれば売れる」ではなく、「載せたうえで、信頼できる窓口と一緒に進める」のが現実的な使い方です。
なお、市内に空き家を持つ方が「どの事業者に相談すればいいか分からない」という場合、市に申し込めば、空き家バンクに登録している不動産事業者を紹介してもらう仕組みも用意されています。最初の一歩のハードルは、思っているより低いのです。
もう一つ知っておきたいのは、空き家バンクは「売買」だけでなく「賃貸」の受け皿にもなりうるという点です。すぐに手放す決心がつかない実家でも、貸し出すかたちで活用すれば、建物の傷みを抑えながら、地域に新しい住み手を迎えられます。空き家は、人が住まなくなった瞬間から急速に傷んでいきます。風を通し、水を流し、人の気配があること――それ自体が、家にとって最良の手入れなのです。バンクへの登録は、その「住み手探し」を地域ぐるみで進める入り口にもなります。
買い手を後押しする「既存住宅取得等事業費補助金」
空き家を「売る側」だけでなく、「買って住む側」を支える制度もあります。それが磐田市の「既存住宅取得等事業費補助金」です。市内の中古住宅を取得し、リフォームして住む方に対し、工事費などの一部を補助するもので、空き家の流通を後押しする役割を担っています。
世帯によって変わる補助の中身
補助の手厚さは世帯の状況によって変わります。世帯全員が39歳以下の「若者世帯」や、中学生以下の子ども(胎児を含む)が同居する「子育て世帯」では、建物購入費の10分の1やリフォーム工事費の2分の1などが対象となり、交付限度額は市外からの転居で150万円、市内転居等で100万円とされています。これら以外の世帯でも、リフォーム工事費の2分の1(限度額50万円)が対象になります。
「年度内」と「申請のタイミング」がカギ
この補助金で見落とせないのが、年度(4月1日~3月31日)内に事業着手から完了まで行う必要がある点です。また、補助金交付申請後の事業にかかる経費が対象となるため、「契約してから申請」では遅く、買う前・工事する前の段階で動くことが大切です。住宅購入前に申請するか、購入後に申請するかで、対象となる経費も変わってきます。せっかくの制度を活かすには、早めに段取りを組んでおくことが何より重要です。
あわせて、この補助金には「事業完了後10年間は居住する見込みがあること」「入居者全員に市税の滞納がないこと」「居住する区域の自治会に加入すること」といった要件もあります。補助金は予算の範囲で交付されるため、年度末に近づくほど枠が埋まっていく点にも注意が必要です。「使えるかもしれない」と思った時点で、まず市の窓口や不動産の専門家に相談しておくと、タイミングを逃さずに済みます。
このほか磐田市には、危険な空き家の解体費用を助成する制度や、家屋・土地を譲渡した場合の優遇税制など、状況に応じて使える仕組みがあります。「自分の家にはどれが当てはまるのか」を整理することが、最初の作業になります。
※本記事の制度内容は2026年6月時点で磐田市が公表している情報に基づきます。補助金は予算の範囲での交付であり、要件・限度額は変更される場合があります。最新の適用可否は、必ず磐田市建築住宅課や専門家にご確認ください。
磐田・袋井という地域で考える、制度の選び方
制度の名前と条件を並べるだけでは、実際のご家庭の悩みは解決しません。大切なのは「うちの場合、どの制度をどう組み合わせるのが一番いいのか」という、地域と家庭の事情に即した判断です。
たとえば磐田市・袋井市では、駅から少し離れた住宅地や、田畑に隣接した古い実家も少なくありません。立地や築年数、耐震性によって、空き家バンクに向くのか、解体して土地として売る方がよいのか、補助金を使ってリフォーム前提で買い手を探すのか――選ぶべき道は変わってきます。昭和56年5月以前の基準で建てられた住宅では、補助の利用に耐震性能の要件が関わることもあり、地域の建物事情を知る目が欠かせません。
さらに、空き家の問題は不動産だけで完結しないのが、このテーマの難しさです。親御さんの介護費用、施設の月々の負担、きょうだい間での相続の話し合い――。これらと切り離して「家だけ」を考えると、あとで「こうしておけばよかった」という後悔につながりかねません。
たとえば、補助金の限度額にばかり目を向けて急いでリフォーム前提の売却を選んだものの、あとから「更地にして土地として売った方が、相続税の納税資金を確保しやすかった」と気づくケースもあります。逆に、解体を急いだために、住宅が建っている間だけ受けられる固定資産税の住宅用地特例を失い、翌年の税負担が増えてしまうこともあります。制度は一つひとつが独立しているようでいて、実際には税金・相続・介護費用と複雑に絡み合っているのです。だからこそ、「家の話」と「お金の話」「家族の話」を一枚の地図の上で眺められる相手と進めることが、遠回りに見えて、いちばんの近道になります。
富士ヶ丘サービスができること
私たち富士ヶ丘サービスは、もともと磐田市で介護施設を運営してきた会社です。そこから、入居されたご家族の「実家をどうするか」という相談に応えるかたちで、不動産事業を始めました。だからこそ、介護と不動産を切り離さず、ひとつの窓口でご相談いただけるのが私たちの一番の強みです。
磐田市・袋井市に特化した地域密着の会社として、どの地域のどんな家なら空き家バンクが向くのか、補助金の対象になりそうか、解体と売却ではどちらが手元に残るのか――そうした見通しを、地域の実情にあわせてお伝えできます。実際に私たちは、磐田市空き家バンクの登録事業者として、市内の物件を扱ってきた実績もあります。
そして私たちが大切にしているのは、「ただ高く売る」ことではなく、「ご家族があとで困らない売却」です。介護費用の見通し、相続のかたち、ご家族の気持ち。そのすべてを踏まえたうえで、いちばん納得のいく進め方を一緒に考えます。制度を使うか使わないかも含めて、フラットにご相談いただける場でありたいと思っています。
まとめ ―― まずは「整理する」ことから
磐田市には、空き家バンクや既存住宅取得等事業費補助金をはじめ、空き家の活用・売却を後押しする仕組みが整っています。ただし、どれを選ぶかは、家の状態だけでなく、介護や相続の事情とあわせて考えるべきものです。「制度があること」を知った今が、整理を始める良いタイミングです。
「うちの実家はどの制度が使えるのか」「売るべきか、貸すべきか、まだ決められない」――そんな段階でも構いません。富士ヶ丘サービスでは、介護と不動産の両面から、磐田市・袋井市のご家庭の空き家のご相談を無料でお受けしています。どうぞお気軽にお問い合わせください。
ご相談・お問い合わせ
富士ヶ丘サービス株式会社
静岡県磐田市見付5789番地1
TEL:0538-31-3308
静岡県知事 (2) 第14083号
http://www.fujigaoka-service.co.jp/
公益社団法人 全日本不動産協会/公益社団法人 不動産保証協会/公正取引協議会加盟事業者
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の制度適用可否や税務上の取り扱いを保証するものではありません。補助金・税制の適用にあたっては、磐田市の担当窓口、税理士、税務署等にご確認ください。記載内容は2026年6月時点の情報です。
参考情報(出典)
・磐田市「空き家バンク」(2026年5月29日更新)
・磐田市「既存住宅取得等事業費補助金」(2025年5月13日更新)
・広報いわた「令和6年4月1日から相続登記が義務化」
・国土交通省「不動産業による空き家対策推進プログラム」















