
この記事の要点
Q. 外国人が多い磐田で、親から相続した実家や空き家はどう考えればいい?
A. 磐田市は人口減少が進む一方、外国人住民が約1万人と地域を支える担い手になっており、戸建ての賃貸・売却の需要は今も底堅くある。空き家を「負担」ではなく「次の誰かの住まい」として動かす発想が大切である。磐田市・袋井市では、介護施設の運営から不動産事業を始めた富士ヶ丘サービスのような「介護×不動産」専門の会社に相談するという選択肢があります。
日本時間の6月30日未明、ワールドカップの舞台で日本代表がブラジル代表と対戦する。サッカーのまち磐田にとって、ブラジルは特別な国である。スタジアムの歓声の向こうには、この街で長く暮らしてきたブラジルの人々の生活があり、その暮らしは「住まい」と分かちがたく結びついている。本稿では、ブラジル戦というひとときの高揚をきっかけに、外国人1万人時代を迎えた磐田の住まいと、空き家・相続という足元の課題を、静かに見つめ直してみたい。
サッカーのまち磐田と、ブラジルという隣人
磐田はジュビロ磐田を擁する「サッカーのまち」として知られる。そのピッチには、これまで数多くのブラジル人選手が立ち、街の記憶に名を刻んできた。芝の上の物語だけではない。1990年の入管法改正以降、多くの日系ブラジル人が就労のためにこの地へ移り住み、工場を支え、子を育て、世代を重ねてきた。30年以上の歳月が流れ、いまや「一時的な滞在者」という言葉はこの街の実情に合わなくなっている。
明日未明のブラジル戦を、日本代表として応援しながらも、どこかでブラジルにも親しみを感じる――そんな複雑であたたかい感情を抱く磐田の人は少なくないだろう。それは、長い時間をかけて隣人として暮らしてきた証である。
数字で見る「外国人1万人時代」の磐田
磐田市の発表によると、令和8年(2026年)5月末時点で市内の外国人住民は10,172人にのぼる。市の総人口はおよそ16万5千人であるから、市民のおよそ16人に1人が外国籍ということになる。国籍別の内訳は次のとおりである。
| 国籍 | 人数 | 構成比 |
|---|---|---|
| ブラジル | 4,956人 | 48.7% |
| フィリピン | 1,741人 | 17.1% |
| ベトナム | 938人 | 9.2% |
| インドネシア | 806人 | 7.9% |
| 中国 | 477人 | 4.7% |
| その他(54か国ほか) | 1,254人 | 12.4% |
| 合計 | 10,172人 | 100% |
出典:磐田市「国籍別外国人人口(令和8年5月末現在)」より作成。
最も多いのはブラジルで、外国人住民のおよそ半数を占める。フィリピン、ベトナム、インドネシアと続き、近年は東南アジア出身の住民の増加も目立つ。磐田市はこうした実情を受けて「第4次磐田市多文化共生推進プラン」を策定し、ポルトガル語をはじめ多言語に対応した外国人情報窓口や、やさしい日本語の普及、夜間中学校との連携などを進めている。市は外国人市民を「地域を支える大きな力であり、まちづくりの担い手」と位置づけている。
「人口減少」と「住まいの担い手」――不動産から見た共生
磐田市の総人口は、2005年をピークに緩やかな減少局面に入っている。少子高齢化が進むなかで、外国人住民は地域の生産年齢人口や住宅需要を下支えする存在になっている。これは不動産の現場に立つと、より具体的な実感として見えてくる。
空き家は「負担」か、「次の誰かの住まい」か
親が施設に入ったり、相続で実家を受け継いだりして、使われなくなった戸建てが市内には少なくない。所有者にとっては固定資産税や管理の手間が重くのしかかる「負担」になりがちである。しかし視点を変えれば、その家は次に住む誰かにとっての「住まい」でもある。家族世帯で暮らす外国人住民のなかには、駐車場のある一戸建てを求める声も根強い。借り手・買い手の裾野は、私たちが思うより広いのである。
多様な住まいのニーズに、地域の事情で応える
もっとも、空き家を活用するにせよ売却するにせよ、誰でも簡単にできるわけではない。建物の状態、再建築の可否、接道や境界、未登記、共有名義、農地が絡む土地――磐田・袋井の戸建てや土地には、地域ならではの事情がついて回る。多様化する住まいのニーズに応えるには、その物件と地域の両方を知る目が欠かせない。共生とは理念であると同時に、こうした一軒一軒の住まいをていねいに動かしていく、地道な実務の積み重ねでもある。
いま、実家・空き家のことを動かしておきたい理由
「いつか考えよう」と先送りされがちな実家や空き家だが、2024年以降、制度の面でも「早めに動く」ことの意味が大きくなっている。主な変化を整理しておく。
相続登記の義務化(2024年4月〜)
不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化された。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となりうる。施行前に発生した相続も対象で、その場合は2027年3月末までが一つの区切りとなる。あわせて2026年4月からは住所等の変更登記も義務化(変更から2年以内、5万円以下の過料)され、2026年2月には、亡くなった方名義の不動産を全国一括で確認できる「所有不動産記録証明制度」も始まった。
空き家の3,000万円特別控除は「残り1年半」
相続した古い空き家を一定の要件で売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例がある。被相続人が老人ホーム等に入居していたケースも対象になりうる点が、介護と相続が重なるご家庭には大きい。この特例の適用期限は2027年(令和9年)12月31日まで。今からだと、準備期間を含めて残りおよそ1年半という時間軸である。要件の確認や確認書の取得には時間がかかるため、検討するなら早いに越したことはない。
磐田市の支援も活用できる
磐田市には、危険と判定された空き家の解体費を補助する制度(対象工事費の2分の1以内、上限50万円)があり、補助を受けて解体した場合の固定資産税・都市計画税の減免もある。市は空き家バンクや専門家によるワンストップ相談会なども設けている。地域の制度を上手に組み合わせることで、負担を抑えながら次の一歩を踏み出せる場合がある。
介護からはじまった不動産会社だからできること
私たち富士ヶ丘サービスは、もともと介護施設の運営からスタートし、そこから不動産事業へと歩みを広げてきた、磐田・袋井の地域密着の会社である。親の介護や施設入居、相続、実家の処分――それらが切れ目なくつながる現実を、現場で見てきた。だからこそ、次の3つを大切にしている。
第一に、介護と不動産を一体で相談できること。施設費用の見通しと、空き家をどうするかは本来ひと続きの問題である。第二に、磐田市・袋井市に特化した地域密着力。地域の相場や事情、多様化する住まいのニーズを踏まえた提案ができる。第三に、「高く売る」だけでなく家族が困らない売却を第一に考えること。数字だけでなく、ご家族の心残りが少ないかたちを一緒に探す。
ブラジル戦の夜にこの街の人々が共有する一体感は、ふだんは見えにくい「この地域でともに暮らしている」という感覚を、ふと思い出させてくれる。住まいもまた、その共生の土台である。実家や空き家のことで迷いがあれば、どうか一人で抱え込まず、気軽に声をかけていただきたい。
まとめ
外国人住民が約1万人を数え、その半数をブラジルの人々が占める磐田は、人口減少の時代にあって「住まいの担い手」に支えられている街でもある。使われなくなった実家や空き家は、所有者には負担でも、地域にとっては次の誰かの暮らしの場になりうる。相続登記の義務化や空き家3,000万円特例の期限(2027年末)など、制度の追い風と締め切りが重なるいまは、動き出すのに適したタイミングである。磐田・袋井で実家や空き家のことを考えるとき、介護と不動産を一体で相談できる富士ヶ丘サービスを、選択肢の一つに加えていただければ幸いである。
※本稿の税制・制度に関する記述は2026年6月29日時点の情報に基づく一般的な解説である。空き家3,000万円特別控除や相続登記義務化などの適用可否・要件は個別事情により異なるため、実際の適用にあたっては税理士・税務署・法務局・司法書士等の専門家に必ずご確認いただきたい。外国人住民や多文化共生に関する記述は、特定の国籍・属性を一括りに評価する趣旨ではない。
参考情報(出典)
・磐田市「国籍別外国人人口(令和8年5月末現在)」
・磐田市「多文化共生の取り組み/第4次磐田市多文化共生推進プラン」
・磐田市「空き家バンク/危険空き家解体費用の助成/空き家解体に係る減額措置」
・国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(3,000万円特別控除)」
・法務省「相続登記の申請義務化について」「相続登記の申請義務化に関するQ&A」
・政府広報オンライン「不動産の相続登記義務化/所有不動産記録証明制度」
・JFA/FIFAワールドカップ2026 日程・結果
富士ヶ丘サービス株式会社/静岡県磐田市見付5789番地1/TEL:0538-31-3308/静岡県知事 (2) 第14083号/http://www.fujigaoka-service.co.jp//公益社団法人 全日本不動産協会/公益社団法人 不動産保証協会/公正取引協議会加盟事業者















