ご実家を売るタイミングは、両親が介護施設に入居した時というのは一つの選択肢ですが、状況によってはそれ以外のタイミングを検討することも重要だと思います。
まず、両親が介護施設に入居した後にご実家を売却するメリットは、両親が住む場所が確保された後に、ご実家の処分に専念できることです。介護施設では生活の面倒を見てくれるので、ご実家の後始末をする余裕が出てきます。また、両親がご実家に住む間は手放せなかったけれど、施設に入居したことでご実家を手放すことができる、という心理的なハードルが下がる効果もあるでしょう。
一方で、両親が施設入居した直後にご実家を売却するのは計画性に欠ける場合もあります。施設入居後に両親の状況を見守る期間を設け、売却のタイミングを検討する方が無理のないプロセスといえます。また、ご実家に残っている両親の大切な品々を整理する作業も施設入居後にゆっくり行う必要があるでしょう。
したがって、両親の施設入居を機にすぐにご実家売却に動くのではなく、ある程度の期間を空けて売却プロセスを進めるのが望ましいと言えます。その期間は、両親の施設生活への順応状況を見極めながら、納得のいくタイミングを選ぶことが大切です。
「不動産売却のご相談」
ご実家売却のタイミングを考える上で、両親の健康状態も重要な要因です。両親がまだ元気なうちは、施設入居に前向きではない可能性が高いでしょう。その場合、ご実家を手放すことに強い拒否感を示すことも予想されます。したがって、両親の健康が低下してきた時期を見計らって、売却を提案する方が受け入れやすいでしょう。
また、ご実家に住み続けることで両親は生きがいや役割を感じている可能性があります。そのため、施設入居を突然切り出すのではなく、両親の気持ちに寄り添いながら、入居の必要性を踏まえた対話を重ねることが大切です。両親が納得感を持って施設入居できれば、その後のご実家売却もスムーズに進めることができるでしょう。
ご実家売却後の両親の生活資金確保も視野に入れる必要があります。売却益の一部を両親の施設入居費用や将来的な医療費に充てることを計画に入れておくことがさらなる老後生活の安心につながります。
以上のように、両親の介護施設への入居が決まった時点で即座にご実家売却に動くのではなく、両親の状況や気持ち、売却後の生活資金を含め、中長期的な視点から売却のタイミングを見極めることが重要だと思います。ご家族間で十分な話し合いを重ね、納得と理解の上で売却に踏み切ることが望ましいでしょう。ご実家を手放す寂しさはありますが、新しい人生のステージが両親に待っていることを、温かく見守ることが大切だと思います。
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