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相続した実家、「古家付き土地」として売るか、「更地」にして売るか──解体費用・補助金・税金で考える
公開日:2026年6月8日/カテゴリ:相続した実家の相談窓口
1. 「古家付き土地」と「更地」──まず言葉の整理
「古家付き土地(ふるやつきとち)」とは、古い建物が建ったままの状態で、価値としては土地が中心となる売り方をいいます。建物に価格をほとんど付けず、買主が解体やリフォームを前提に購入することが多い形です。一方「更地(さらち)」は、建物を解体・撤去し、何も建っていない状態にしてから売る方法です。
どちらを選ぶかで、解体費用を誰が負担するか、固定資産税の扱い、買い手の見つかりやすさ、そして最終的な手取りが変わってきます。この4点を並べて比べるのが、判断の第一歩です。
2. それぞれのメリット・デメリット
| 古家付き土地のまま売る | 更地にして売る | |
|---|---|---|
| 解体費用 | 負担しなくてよい(買主が負担) | 売主が先に負担(数十万〜数百万円) |
| 固定資産税 | 住宅用地特例が続き軽減されたまま | 更地になると特例が外れ上がる場合あり |
| 買い手 | 解体の手間を嫌い見つかりにくいことも | すぐ建てられ見つかりやすい傾向 |
| 売却価格 | 相場より低めになりやすい | 相場どおり狙えるが解体費を差し引く |
大づかみに言えば、古家付き土地は「初期費用ゼロで早く動けるが、価格は控えめ」、更地は「費用と手間が先に出るが、売りやすく価格も狙える」という関係です。どちらが有利かは、解体費用と、更地にすることで上乗せできる売却価格の差し引きで決まります。
3. 解体費用はいくらかかるのか
更地を検討するなら、まず解体費用の目安をつかむことが欠かせません。木造住宅の解体費用は、おおむね1坪あたり3〜5万円程度が相場とされ、たとえば延床50坪の木造住宅なら150〜250万円程度が一つの目安になります。ただし、これはあくまで目安です。
4. 磐田市の解体補助金と、税金の注意点
磐田市「危険空き家等除却事業費補助金」
解体を選ぶなら、磐田市の補助制度を確認する価値があります。磐田市には「危険空き家等除却事業費補助金」があり、対象となる空き家を解体して原則更地にする工事について、対象工事費の2分の1以内・限度額50万円が助成されます(2026年5月時点)。
更地にすると固定資産税が上がることがある
見落としやすいのが固定資産税です。土地の上に住宅が建っていると「住宅用地の特例」で固定資産税の課税標準が軽減されますが、建物を解体して更地にすると、この特例が外れて土地の固定資産税が上がることがあります。固定資産税は毎年1月1日時点の状態で課税されるため、「年明けすぐに解体し、売れずに1年持ち越す」と、軽減のない高い税額を1年分負担しかねません。解体の時期は、売却の見通しとあわせて考えることが大切です。
なお、相続した空き家を売る場合には、一定の要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「被相続人の居住用財産(空き家)の特例」などの制度もあります。更地にしてから売るか、家を残して売るかは、こうした税の特例の要件にも関わるため、売り方を決める前に確認しておくと安心です。
5. どう選ぶ?──判断の物差し
最後に、古家付き土地と更地のどちらを選ぶか、判断のものさしを整理します。次のような場合は、それぞれが向きやすい傾向があります。
古家付き土地のまま売るのが向くケース
解体費用の持ち出しを避けたい、早く手放したい、建物にまだ使い道がありそう(リフォームやDIYで住める)、買取や古家再生に強い買主が見込める──こうした場合は、無理に解体せず古家付きで売るほうが、結果的に手元に残るお金が多くなることがあります。
更地にして売るのが向くケース
建物の傷みが激しく買い手がリフォームを嫌う、新築用地として需要が高い立地、補助金が使えて解体費用を抑えられる、近隣への安全面で早く除却したい──こうした場合は、更地にしたほうが買い手が広がり、価格も狙いやすくなります。
まとめ
相続した実家を売るとき、「古家付き土地」と「更地」のどちらが得かは、物件ごとに変わります。古家付きは初期費用ゼロで早く動けるかわりに価格は控えめ、更地は費用と手間が先に出るかわりに売りやすく価格も狙えます。木造の解体費用は坪3〜5万円程度(50坪で150〜250万円程度)が目安ですが、アスベストや立地条件で上ぶれします。磐田市には対象工事費の2分の1・限度額50万円の解体補助制度があり、一方で更地にすると固定資産税が上がる場合もあります。感覚ではなく、費用・補助金・税金・売却見込みを数字で並べて判断することが、損をしない近道です。磐田市・袋井市・浜松市で相続した実家の売り方にお悩みの方は、解体を決める前に、まず現状の整理からお気軽にご相談ください。
参考情報(2026年6月時点)
- 磐田市「危険空き家解体費用の助成(危険空き家等除却事業費補助金)」 https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kurashi_tetsuzuki/juutaku_pet_seikatsu/1010112/1001515.html
- 磐田市「家屋または土地を譲渡した場合の優遇税制」 https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kurashi_tetsuzuki/juutaku_pet_seikatsu/1010112/1010719.html
- 国土交通省「空き家対策・除却支援メニュー」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000084.html
- 国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm
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本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、税務・法務上の最終判断は専門家へご確認ください。記載の制度・数値は公開時点の情報です。補助金は要件・予算により変わるため、必ず磐田市へご確認ください。















