2026年6月16日、日本銀行は政策金利(無担保コール翌日物の誘導目標)を「0.75%程度」から「1.0%程度」へ引き上げることを決めました。30年ぶりに政策金利が1.0%に到達したことになります。「金利が上がると、家を売る話にどう関わるの?」「住宅ローンの返済はどうなるの?」——磐田市・袋井市で実家やご自宅の今後を考えていらっしゃるご家族から、最近よくいただくご質問です。この記事では、難しい金融の話をできるだけやさしく、そして地域の実情に即してお伝えします。
今回の利上げの中身を、まず整理します
今回の決定で、政策金利は0.75%程度から1.0%程度へと、0.25%引き上げられました。背景には、中東情勢の緊迫に伴う原油高が輸入物価を押し上げ、インフレが加速するリスクを抑えたい、という日銀の判断があると報じられています。日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、段階的に利上げを進めてきました。2025年12月に0.75%へ、そして今回1.0%へ——という流れです。
大切なのは、政策金利の動きが「住宅ローンの金利」や「不動産の売り買い」に、じわじわと、しかし確実につながっているという点です。慌てる必要はありませんが、知らないままでいると判断を誤ることもあります。順番に見ていきましょう。
住宅ローンの「変動金利」はどう動く?
住宅ローンの変動金利は、日銀の政策金利(短期金利)と連動しやすい性質を持っています。政策金利が上がると、多くの金融機関で借入金利も引き上げられ、毎月の返済額にも影響が及びます。変動金利は一般に年2回(多くは4月1日と10月1日)見直されるため、今回の利上げの影響も、これからの見直しのタイミングで反映されていくことになります。
「5年ルール」「125%ルール」があるから安心、とは言い切れません
多くの金融機関には、急な負担増を和らげるための「5年ルール」と「125%ルール」があります。5年ルールは、金利が上がっても毎月の返済額を5年間は据え置くしくみ。125%ルールは、返済額が増える際にも従来の1.25倍を上限とするしくみです。家計の激変を防ぐありがたい緩衝材ですが、これはあくまで「激変緩和措置」であって、利息負担そのものが消えるわけではありません。
返済額が据え置かれている間も、返済の中で利息が占める割合は増え、元本の減りは遅くなります。場合によっては、月々の返済額では利息分すら賄えず、不足分が「未払利息」として残高に上乗せされることもあります。さらに、PayPay銀行・ソニー銀行・SBI新生銀行など、こうしたルールを設けていないネット銀行系では、金利上昇が比較的早く返済額に反映されます。「うちのローンはどのルールか」を一度ご確認いただくことを、強くおすすめします。
返済額はどのくらい変わる?(あくまで目安)
一般的な試算では、残債3,000万円・残り返済期間20年の元利均等返済の場合、金利が0.25%上がると毎月の返済額は概ね3,000〜3,500円程度増えるとされています。金額だけ見ると小さく感じるかもしれませんが、利上げが今後も段階的に続いていくとの見方が多いことを踏まえると、数年単位での負担は決して軽くありません。ご自身の借入額で「5年後の返済額はいくらか」を今のうちに試算しておくことが、落ち着いた判断の第一歩になります。
不動産の「売り時・買い時」への影響
金利の上昇は、不動産の売買にも静かに影響します。買う側にとっては、住宅ローン金利が上がるほど月々の返済負担が重くなり、「無理なく買える価格帯」が下がっていきます。買い手の予算が締まると、売り出し価格に対する需要にもじわりと影響が出てきます。つまり、金利が上がりきってからよりも、上昇の初期段階のほうが、買い手の購買力に余裕が残っている——という見方ができます。
一方で、これは「今すぐ慌てて売るべき」という意味ではありません。金利の先行きは、物価・賃金・為替・海外情勢など多くの要因で変わります。多くのエコノミストは、一気に2%へ跳ね上がるよりも、時間をかけてじわじわ上がる展開を見込んでいます。大切なのは、相場の上下に振り回されることではなく、「ご家族にとって、いつ・どう手放すのが一番困らないか」を軸に考えることです。売却は、価格だけでなく、相続・介護・空き家管理といった暮らしの事情と切り離せないからです。
磐田市・袋井市の地域事情から見ると
磐田市・袋井市は、都市部の高額物件が中心のエリアとは事情が異なります。戸建てや土地、田畑つきの実家、築年数の経った住まいなど、「ご家族が長く住んでこられた家」を引き継ぐ・手放す場面が多いのがこの地域の特徴です。こうした物件は、金利水準そのもの以上に、「買い手がローンを組みやすいかどうか」「相続や名義の整理が済んでいるか」「空き家のまま傷んでいないか」といった条件が、売却のしやすさを大きく左右します。
金利が上昇していく局面では、買い手の予算がタイトになりやすいぶん、「すぐに住める状態か」「価格に納得感があるか」がこれまで以上に問われます。逆に言えば、早めに準備を整え、適正な価格で、家族が困らない形で売り出せれば、地域の実需の買い手にしっかり届けることができます。磐田・袋井という地元の買い手の動きを肌で感じている地域密着の不動産会社だからこそ、こうした見極めをお手伝いできると考えています。
「金利が上がったから売る」ではなく、「家族が困らない売却」を
私たち富士ヶ丘サービスは、介護事業と不動産事業の両方を営んでいます。だからこそ、「親が施設に入ることになった」「相続で実家をどうするか決めきれない」「空き家のまま固定資産税だけ払い続けている」——こうした介護・相続・空き家のお悩みと、不動産の売却を、一つの窓口でまとめてご相談いただけます。
金利の話は、それ自体が目的ではありません。本当に大切なのは、その先にある「ご家族の暮らしと安心」です。私たちは、ただ「高く売る」ことだけを目指すのではなく、税金・相続・介護の事情まで含めて、ご家族が後で困らない売却の形を一緒に考えます。磐田市・袋井市に根ざした地域密着の強みを活かし、地元の買い手にきちんと届く売却をお手伝いします。
「今の金利で、うちの家はいくらで売れるの?」「親の介護が始まったけれど、実家をどうすればいい?」——どんな小さなご不安でもかまいません。査定はもちろん、売るかどうか迷っている段階でのご相談も歓迎しております。富士ヶ丘サービスまで、どうぞお気軽にお声がけください。
ご注意(免責)
本記事の金利・税制・制度に関する記載は2026年6月16日時点の情報をもとにしています。金利の見直し時期やルール(5年ルール・125%ルールの有無など)は金融機関ごとに異なります。住宅ローンの具体的な条件は、必ずお取引のある金融機関にご確認ください。また、個別の税の適用可否については、税理士または所轄の税務署にご確認ください。
参考情報(出典)
・日本経済新聞「1.0%に利上げ決定へ」(2026年6月16日)
・モゲチェック「日銀追加利上げで住宅ローンはいつ上がる?」(2026年4月)
・SBI新生銀行「2026年の住宅ローン金利はどうなる?」
・イオン銀行 タマルWeb「2026年以降の住宅ローン金利はどうなる?」
・住まいサーフィン「今後の住宅ローン金利はどうなる?」(2026年6月)
・センチュリー21「変動金利1%超え時代の住宅ローン」(2026年6月)
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