
これから梅雨、そして台風シーズンを迎えます。家や土地の購入を考えるなら、間取りや価格と同じくらい大切なのが「その土地は水害に強いか」という視点です。
磐田市は、北から南へ流れる天竜川(下流域)と太田川水系を抱える街です。豊かな水の恵みがある一方で、河川沿いには洪水で浸水が想定されるエリアもあります。
今回は、買う前に必ず確認しておきたい水害リスクのチェック方法を、不動産のプロの視点でまとめます。
① まず知っておきたい、磐田市の水害リスク
磐田市は、国・県の想定にもとづいて洪水ハザードマップを公表しています。対象となる主な河川は次のとおりです。
- 天竜川(下流)……「想定最大規模」の降雨で浸水が想定される区域を公表
- 太田川水系……「想定最大規模」「計画規模」に加え、浸水が続く時間(浸水継続時間)も公表
「想定最大規模」とは、これまでの想定を超える大雨(おおむね1,000年に一度クラス)も見込んだ、いちばん厳しい想定です。頻度は高くありませんが、「最悪どこまで浸かる可能性があるか」を知っておくことが土地選びの第一歩になります。
② ハザードマップは「3つのツール」で確認する
土地を検討するときは、住所単位で必ずハザードマップを見ましょう。次の3つを使うと確実です。
- 磐田市公式ハザードマップ……市が地区ごと(豊田・福田など)に作成。浸水深や避難所がわかる
- 重ねるハザードマップ(国土地理院)……住所を入れると洪水・土砂災害・地形を地図に重ねて表示できる
- わがまちハザードマップ……磐田市の各種マップにまとめてアクセスできる
紙のマップが必要なときや見方が分からないときは、磐田市の危機管理課防災対策グループ(電話 0538-37-2116)に相談できます。
③ 買う前にチェックすべき5項目
ハザードマップを見るときは、次の5点を順番に確認すると安心です。
- 1. 浸水の深さ……同じ「浸水想定区域」でも、0.5m未満と3m以上では意味がまるで違います。床上浸水になるかが分かれ目。
- 2. 浸水が続く時間……水が長くひかないと生活再建にも時間がかかります。太田川水系は継続時間も公表。
- 3. 土砂災害の警戒区域……河川だけでなく、丘陵地のそばは土砂災害警戒区域に該当する場合があります。
- 4. 地盤・液状化……天竜川沿いの低地や砂地は地震時の液状化にも注意。地盤調査の有無を確認。
- 5. 避難経路・避難所……いざというとき安全に逃げられるか、避難所までの経路も見ておく。
価格が魅力的でも、これらに不安が残る土地は、将来の売却や火災保険料の面でも不利になりがちです。
④ 不動産取引では「水害リスクの説明」が義務です
意外と知られていませんが、2020年8月から、不動産の売買・賃貸の重要事項説明で、水害ハザードマップ上での物件の位置を説明することが義務化されています。
つまり、きちんとした不動産会社であれば、契約前にその土地の水害リスクを必ず案内します。説明があいまいな場合は要注意。買う側からも遠慮なく「ハザードマップ上ではどうですか?」と質問して大丈夫です。
⑤ 備えあれば、住まいはもっと安心
水害リスクは「ゼロかどうか」だけで判断するものではありません。リスクを正しく知り、次のように備えれば安心して暮らせます。
- 浸水想定の浅いエリア・かさ上げされた宅地を選ぶ
- 火災保険の「水災補償」を付けておく
- 避難経路と避難所を家族で共有しておく
磐田での土地・住宅選びでは、「この場所のハザードマップはどうなっていますか?」とぜひ私たちにお尋ねください。物件の魅力だけでなく、安全性や資産性まで含めて、ご家族に合った住まい選びをお手伝いします。
※本記事は磐田市公式ハザードマップ、国土交通省・静岡県の浸水想定区域図等の公開情報をもとにしています。最新の区域・浸水深は必ず公式の最新版でご確認ください。重要事項説明における水害リスク説明は宅地建物取引業法の規定にもとづくものです。















